いちごタルト作り教室を開催して
2月23日〜26日までの4日間、いちごフェアを開催しました。昨年のクリスマスでは福岡県八女産あまおういちごを使ったケーキが大変好評でした。クリスマス時のいちごはもちろんおいしかったのですが、2月下旬から最盛期を迎え、実がしっかりとして、香りや味もしっかりとのったいちごも見逃せません。
いちごフェアでは、旬の美味しいいちごとケーキ作りの楽しさをぜひ味わってもらいたい!と、いちごフェア期間中2月25日/26日の週末2日間、サントアンのティールームを貸し切り、1日6組様限定の〈いちごタルト作り教室〉を開催しました。
今年1月のサントアン創業35周年イベントの中でいくつかのワークショップを開催し、お客様と接する機会をいただきました。感想の中に「ぜひまたこの様な機会があれば参加したい」「ケーキ作り教室があったら来てみたい!」などの嬉しいお声をいただいて、お客様もスタッフも一緒になって楽しめる催しやお菓子の持つ楽しさと美味しさを直接お伝えする機会を少しずつ増やしていこうとはじめたものです。
収穫したその日に出荷された産地直送の新鮮なあまおういちご、その日の朝焼き上げたアーモンドクリーム入りのタルト生地、手作業で毎日炊き上げるカスタードクリーム、くまや星の形の素朴なクッキー、チョコレート飾りなど、どうすれば特別で思い出に残るケーキになるだろうか?喜んでいただけるだろうか?と一心に準備しました。
当日は、大人も子どももコック帽をかぶって準備されたタルトの上にクリームを絞り、いちごや飾りを盛りつける作業を楽しみました。
参加者のみなさんのたどたどしくも真剣にクリームを絞る様子、楽しそうにこっそりとするつまみ食い、飾り付けのクッキーを懸命に選ぶ横顔、どれも日々の営業では出会うことのできないお客様の姿から、私たちの仕事の醍醐味や大切な部分を改めて教えていただいたように思います。
ご家族やご友人とケーキを囲んで今日の教室の話をしてもらえたかな。と考えるだけで嬉しい気持ちになります。
「自宅ではできない体験をさせてあげられてよかった」「この春に独立する娘と家族のよい思い出作りができて嬉しい」「イベント時には必ず食べるサントアンのいちごタルトを家族で作れて喜びがひとしお」と想像もしていなかったお客様の思いに触れることができました。私たちの仕事は一見すると美味しいケーキを提供しているだけのように見えます。しかし実のところは、ケーキを囲みながら過ごす、かけがえのない時間のお手伝いをさせていただいてるのだと改めて実感しました。
ひとりひとりの好みに合わせたカスタムされた喜びや楽しみもさることながら、一つのものを大小に切り、みんなで分け合う人間らしい営みもまた、喜びや楽しい思い出に欠かせないのではないか。と私なりに思い至り、静かにホールケーキの充実を心に誓いました。
文章: 塚口 紗希